大名は幕府から屋敷地を借り受けて、上・中・下の屋敷を設けました。これらは江戸の防衛上の要害であり、また参勤交代での江戸の住まいでもありました。

上屋敷〜大名・家族が暮らす。
　　　　　　江戸城の周り。

中屋敷〜隠居や跡継ぎが住む
　　　　　　外堀の内側にある

下屋敷〜郊外にある別邸

門の格式は、大名の石高によって細かく決められており、門を見れば大藩かどうかわかりました。
また、通常、表札は掲げられていません。
　どの大名の屋敷がどこにあったのかは、古地図のほかに現在でも地名にその名残りが窺えます。
例えば
紀尾井坂
→紀州藩、尾張藩、彦根藩
　井伊家の屋敷があった

内藤町→高遠藩内藤家
南部坂→盛岡藩南部家
青山→郡上八幡藩青山家
三宅坂→田原藩三宅家
日向坂→徳山藩毛利日向守

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大名屋敷門

◆紀伊徳川家江戸上屋敷門
　　迎賓館の正面から左回りに歩いて行くとあります。
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◆加賀藩江戸上屋敷御守殿門
　　「東大の赤門」で有名です。将軍家の息女が加賀藩主前田家に輿入れするに当たって作られた門。
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◆加賀藩前田家江戸下屋敷通用門
　　板橋区の観明寺の山門として移築されています。かつてこの辺りは加賀藩前田家江戸下屋敷があった
　　ところです。加賀町という地名が残っています。
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◆鳥取藩池田家江戸上屋敷表門
　　「黒門」と呼ばれ、現在は東京国立博物館に移築されています。かつては丸の内の大名小路と呼ばれた
　　郵船ビルの辺りにありました。所謂「大藩」の格式を備えた貴重なものです。
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◆伝、岡山藩池田家江戸上屋敷門
　　岡山藩池田家江戸上屋敷の門と伝えられる門です。しかしながら、門の格式は1〜5万石の小藩のもの
　　であり、岡山藩池田家は大藩であることから誤りだと思われます。諸説ありますが、経緯から考えて豊後
　　佐伯藩毛利家や小島藩瀧脇松平家が考えられますがはっきりしません。
　　しかしながら、この規模の大名屋敷の門で現存しているのは大変貴重です。現在は、大田区下丸子の
　　蓮光院に移築されています。
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◆田安徳川家江戸下屋敷門
　　徳川御三卿の田安家の下屋敷門です。牛込の幸国寺の山門として移築されています。
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◆徳島藩蜂須賀家江戸下屋敷門
　　世田谷区下馬の西澄寺に移築されています。
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◆津藩藤堂家江戸下屋敷裏門
　　文京区駒込の「蔵と門のある公園」に移築されています。
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◆姫路藩酒井家屋敷門
　　「下馬将軍」として悪名高い酒井忠清の家である姫路藩酒井雅楽頭家の屋敷門です。
　　現在は東大の隣の西教寺に移築されています。
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◆彦根藩井伊家屋敷門
　　豪徳寺の中に移築されています。豪徳寺は井伊家の菩提寺で、あの井伊直弼の墓もあります。

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◆赤穂藩浅野家江戸上屋敷裏門
　　鉄砲洲にあった赤穂藩江戸上屋敷の裏門でしたが、現在は高輪の泉岳寺の赤穂浪士の墓地の入口
　　に移築されています。
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◆岡山藩家老伊木家屋敷門
　　世田谷区岡本のマンション敷地内にあります。
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◆岡崎藩本多美濃守家老中役宅下屋敷表門
　　現在の中央郵便局付近にあった本多美濃守の老中役宅屋敷の表門です。
　　現在は山脇学園の管理下で九十九里町の校舎敷地内にあります。潮風で傷みが進んでいるみたい
　　です。
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◆徳島藩江戸中屋敷御庭仕切門
　徳島藩の江戸中屋敷にあった御庭仕切門です。上野寛永寺の塔頭の1つの山門となっています。
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◆相馬中村藩江戸屋敷門
　相馬中村藩江戸屋敷の門で、現在は福岡市内の香椎中学校の門となっています。
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◆盛岡藩お抱え地屋敷門
　盛岡藩のお抱え地にあった屋敷の門です。現在は練馬区光が丘の民家に移築されています。
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◆古河藩江戸下屋敷表門
　　古河藩土井家の江戸下屋敷の表門です。現在は、古河市の正定寺に移築されています。
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◆長州藩藩江戸上屋敷表門
　　　長州藩毛利家の江戸上屋敷の門です。現在は埼玉県の狭山不動尊に移築されています。
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毛利家の家紋が見えます







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